電子書籍 の出版用ファイルの形式には、主に固定レイアウト型と リフロー型 の2種類があります。
固定レイアウト型とリフロー型の違い
固定レイアウト型
固定レイアウト型は、主に印刷を目的とした形式です。
固定レイアウトファイルのコンテンツは、印刷した紙面と同じように表示されます。
画像、テキスト、段落は、ページ内の固定した座標に配置されます。ページサイズは固定となります。
リフロー型
リフロー型は、サイズが決まっていない画面に表示することを想定した形式です。
HTMLやプレーンテキストはリフロー型の例です。
リフロー型では、テキストの行の幅が画面の幅に合わせて調整されます。
そのため、余計な操作は必要なく、画面内で快適にテキストを読むことができます。
メリットとデメリット
固定レイアウト型にすることには、メリットとデメリットがあります。
固定レイアウト型のメリット
固定レイアウト型にするメリットは、印刷した紙面と同じように表示されることです。
画像、テキスト、段落は、ページ内の固定した座標に配置されます。ページサイズは固定となります。
これにより、デザインが重視される書籍や雑誌などで、レイアウトが崩れることなく、美しいページを作成することができます。
また、固定レイアウト型は、主に印刷を目的とした形式であるため、印刷物の電子版として使用する場合にメリットがあります。
固定レイアウト型のデメリット
固定レイアウト型は異なるサイズの画面に表示された場合、全体を一度に見ることができず、ページの一部だけが表示される場合があります。
読者がテキストの各行を読むには右や左にスクロールする必要があります。
そのため、テキストが多い書籍ではリフロー型の方が読みやすい場合があります。
出版者側のデメリット
リフロー型の場合は、どのようなレイアウトで本を読むかは読者に委ねられます。しかし、固定レイアウト型の場合は、出版者側で読みやすいレイアウトに配慮して決めなくてはなりません。
メリットを生かせるジャンル
固定レイアウト型は、デザインが重視される書籍や雑誌などでメリットがあります。
例えば、絵本、写真集、料理本、雑誌、漫画、アートブックなどが固定レイアウト型に適しています。
これらの書籍では、レイアウトが崩れることなく、美しいページを作成することができます。
異なるサイズの画面に表示された場合
固定レイアウト型が異なるサイズの画面に表示された場合、ページ全体が縮小または拡大されて表示されます。
ページサイズは固定となります。
画面が小さい場合
そのため、画面が小さい場合、全体を一度に見ることができず、ページの一部だけが表示される場合があります。
読者がテキストの各行を読むには右や左にスクロールする必要があります。
画面が大きい場合
また、画面が大きい場合はページ全体が拡大されて表示されます。ただし、テキストや画像も拡大されるため、解像度が低くなる場合があります。
固定レイアウト型は、主に印刷を目的とした形式であるため、印刷物の電子版として使用する場合にメリットがあります。異なるサイズの画面に表示することを想定した形式ではありません。
固定レイアウト型をペーパーバックにする
固定レイアウト型を ペーパーバック にすることの利点は、電子書籍と印刷物のレイアウトが同じになることです。
固定レイアウト型は、主に印刷を目的とした形式であるため、ペーパーバックとは親和性が高いと思われます。
ファイルのコンテンツは、印刷した紙面と同じように表示されます。
画像、テキスト、段落は、ページ内の固定した座標に配置されます。ページサイズは固定となります。
これにより、電子書籍と印刷物のデザインが統一され、ブランドイメージを強化することができます。
また、電子書籍と印刷物の制作工程を効率化することができます。
Amazonでペーパーバックにする方法
Amazonのペーパーバックの場合、AmazonのKDPを使用して、固定レイアウト型の電子書籍をペーパーバックに変換することができます。
➁ ペーパーバックの詳細(タイトル、著者名、説明文など)を入力し、「保存して続行」をクリックします。
➂ 固定レイアウト型の電子書籍をPDF形式に変換し、アップロードします。
➃ ペーパーバックのカバーを作成します。
以上が、Amazonのペーパーバックの場合の固定レイアウト型をペーパーバックにする工程です。
このように、固定レイアウト型をペーパーバックにする工程は、電子書籍の作成、印刷用ファイルの変換、印刷物の作成の3つのステップからなります。
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